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県によってIH(インターハイ)予選は違うようですが、神奈川県や首都圏では今日が最終日のところが多いようです。
神奈川県はトーナメントで勝ち進んだ4チームによるリーグ戦形式で、男女とも2チームがIHへ出ます。
女子は先週の日曜日と昨日の土曜日で2勝0敗が2チーム、0勝2敗が2チームとなり、県立金沢総合高と県立茅ヶ崎北陵高が出場を決めてます。
それとは対照的に男子は4チームが1勝1敗となって、今日勝ったチームがIH出場となるスリリングな展開です。
◆第1ゲームは女子、県立荏田高vs相模女大高等部戦は前半21点差をつけられた相模女が追い上げて同点に追いついたものの、71-69で荏田が逃げ切りました。
◆男子の第1ゲームは法政二高vs桐光高。
お互いに強いM2Mを武器にするチーム同士、そして積極的にアタック・ザ・バスケットをする長身者の居ないチーム同士。
前半はやや法政がリード。後半直ぐにシーソーゲームとなったが、法政の1-2-1-1のゾーンプレスが効いて来たが、桐光もエースの#4の3Pが入りだした。第4Q残り20秒で66-62と法政がリードして、逃げ切るかと思はれたが桐光は#4の3Pが残り12秒に決って66-65と1点差に迫ったが、法政はそのまま逃げ切って66-65でIH出場を決めた。

★法政二高(橙)vs桐光(白)
・法政二高と言へば、かっては能力が高いものの軽い子供達の集まり(東京から来ている金持ちの子供が多かったため)だったが、今の鈴木君がコーチに就任して(たしか3年過ぎて)から大きく方針を転換して精神的に、そして人間的に進歩したチームへと転換させた。
今年のマネージャーは父親の余命が幾ばくもないと宣言された時に、選手かマネージャーの道を取るかの選択を迫られた。父親にはユニフォーム姿を見てもらいたい、と言う思いが強かったが、鈴木君のアドバイスを受けマネジャーに転進した。
そんな経緯を知っている部員達だからこそ「勝ってIH出場を決めたい」と言ふ強い想いがこのゲームを後押ししたのだろう。
テスト期間中にも関わらず多くの運動部が応援に来てくれたと言ふ。
◆女子第2ゲームは北陵のディフェンスがマンマと嵌って金総はインサイドを攻められずオフェンス・リズムを崩し14-6と北陵がリードする大殊勲。
しかしクォーター・タイムで星沢コーチは「これじゃシード権取れないぞ、沖縄の暑い中で1回戦からやれ(怒)」とハッパをかけてやっと選手が目覚めた。
第2Q、金総は強いディフェンスで北陵のセットを外に押し出す一方、広くポジションを取ってのオフェンスでやっとリズムに。
7分に15-14と逆転して、後はリードを広げるだけ。
73-41で金総が勝ってIHベスト4シード権を獲得した。
それにしても関東大会から星沢さんは変った。「教え子の死」も有って、今年は「勝つ」と言ふことにこだわり、今まで滅多に取ったことのないCTOも取るし、ベンチから怒鳴ったりもする。
ただ今年は主力でジュニア日本代表の宮澤がU-17大会出場のため11日から居なくなる。
そのために宮澤抜きのフォーメイションも数多く作らなくてはならず、本当の正念場を迎えることになる。
◆最終ゲームは東海大相模高vs県立市ヶ尾高。
今日はこれが一番のハイライトだろう。男子第1ゲームの法政vs桐光戦同様面白かった。
市ヶ尾は極々普通の公立校、しかし189cmでフォワード・タイプの諌山とPG加藤が入ってきてから変わってきた。
コーチの内藤さんはレフもやっているが体育の先生じゃない、理科だったかな?
加藤は中学では県オールスターのPGだが、どちらかと言ふとアイバーソン・タイプ。
これって難しい[笑]
一人で何でもやりたがる上、外からのシューターだから波が激しい。
私も1年の時から見ていたが、両刃の剣。ゲームを崩すことが多かった。
そんな加藤に内藤さんは、加藤にシュート禁止令をしたこともあった。それでボロ負けしたこともあったが、負けたペナルティーで全員ダッシュ、勿論加藤も走らせる。
そうすることで他の選手が上手くなってきた。
対する東海は昨年のメンバーからガードの大石とセンター198cm梅林が抜けて小型化したが、シューターの岩田と天才的ガード大石弟が残っていてゾーンプレスを武器に勝ち上がってきた。
気合の入った立ち上がりの東海。大石がシュート、パスに活躍、対して市ヶ尾は簡単に外から打ちすぎ。終始東海がリードする展開で48-40で前半終了。
転機が訪れたのは第3Q開始2分。53-40と東海リードの時、東海のガード#5安斎が足首を捻挫して下がった。
隣に居た法政の鈴木君が「これは東海痛いなー」と言う。彼は安斎のことを凄く買っていた。大石が自由にプレー出来るのも彼がパスをまわしてお膳立てしているからだ、と言ふ。
東海は岩田がその後シュートを決めたものの、今までのようには得点が出来なく、残り1分64-57と差を詰められCTOを取り安斎をコートへ戻す。しかし彼は足を引きずったままで満足にプレーできなく66-59で最終Qへ。
スタートは市ヶ谷・加藤が3Pを外し、東海は直ぐに岩田がシュートを決め68-59と開いて市ヶ尾には嫌なムード。
しかしずーっと我慢していた市ヶ尾はやっとエースの諌山のゴール下が入りだした。そして加藤の3Pが続いておいあげ、#6のラインドライブが決まって6分に70-70と追いつくと東海CTO。東海は安斎を出すタイミングが早すぎた。ここでベンチに。

★市ヶ尾・諌山(白)のゴール下シュート
しかしATO(タイムアウト明け)に大石がペネトレイトを2本決め74-70.。しかし直ぐに市ヶ尾も逆転。このころから市ヶ尾のディフェンスを東海は攻められなくなり、無理なシュートが多くなる。
市ヶ尾は加藤がペネトレイトしてゴール下諌山へアシストパス。これを決めてファールを貰いAND1も決め82-76と差を広げたのが残り時間1分32秒。
しかし東海は大石が続けて3Pを決め1分6秒に84-82と2点差に詰め寄る。
残り時間が31秒となった時に市ヶ尾の内藤さんはそれまでのゾーンからM2Mに変更!
それはゾーンで守ってると3Pを撃たれやすいこと。チームファールが少ない(多分0)のでシュート前のファールはOKなので、ファールで刻めば時間が経つはず、と計算したからだ。大石には当然ベタマーク。
東海のスローインとなるが、ボールを受けるのは捻挫してる安斎.そこから大石へ渡りドリブルで攻め込むが何人にも囲まれシュートどころかパスミスに。
東海は直ぐにファールする。この時残りは4秒。
シューターはこの一年で伸びた#7奥山、1本目を入れ85点目。2本目を落としたもののリバウンドは東海が取り、市ヶ尾ここでファール、だが未だチームファールは3個目。

★土壇場でFTを決めた市ヶ尾
残りは2秒。
この時東海はボールを受けたのが捻挫してる安斎、それもバックコートのエンドラインそば。何にも出来ないままブザー。85-82で市ヶ尾が勝ち、初のIH出場を決めた。
ゲーム前「一番緊張してるのは僕ですよ」と言ってた内藤さんが興奮してコートを走った[笑]
「嬉しい、普通の県立高、夢のIHと思っていた。必ずチャンスは来るから我慢してついて行け、と言った。40分やっていれば、必ず切れるときがある。東海のゾーンプレスには新人戦のときボール運びが上手く行かずやられたので、その対策は立てて練習した。

★ゲーム前、緊張していた?内藤先生
途中でゾーンに変えたが、練習してたけど今まで一度も使ったことが無かったので東海は戸惑った。
この大会を目標にやってきたので、今までシュートするなとか言って来たこともあった加藤にゲーム前、今日は思い切って撃ち込んで来い、と言った。諌山には楽に外から撃つな、ペイント内で勝負しろ、と言った。」以上内藤さんのコメントです。この時も興奮が覚めてなかった[笑]

★大喜びの市ヶ尾応援席
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