アメリカの大学バスケット界の巨匠、元ノースカロライナ大のディーン・スミス・コーチが83歳でお亡くなりになりました。
大学での勝利数、優勝回数だけで言へばTopコーチでは有りませんが、コーチとして元UCLAのジョン・ウッドゥン氏と並び称される偉大なコーチです。
いやコーチと言ふより人物と言ったほうが良いでしょう。
<写真 左から私、スミス氏 ナハーズ氏 通訳伊藤さん>
皆さんご存知のマイケル・ジョーダンを育て、ジョーダンはコーチ以上の思いを抱いている人で、何かにつけ母校を訪れスミス氏と会っていたようで、スミス氏もジョーダンを可愛がっていたようです。
UNC(ノースカロライナ大)を名門大にしたばかりではなく、多くの優秀なバスケット選手と優秀な学生を育てました。
彼とは東芝の関係でインタビューさせてもらったことが有ります。当時東芝はUNCのアシスタント・コーチのデーブ・ハナーズ氏が毎夏キャンプのコーチに来ていた関係で、吉田さん(現筑波大監督)からハナーズ氏を紹介してもらいそこからスミス氏のインタビューが実現しました。通訳の伊藤さんはUNCの学生で、その後音信不通になりましたが、現在は慶應で英語の先生をしてるとか聞いたことが有りますが、不明です。
スミス氏は忙しい方で、約束の時間がずれてしまいましたが、いざインタビューとなったら、約束の時間より長く答えていただいた記憶があります。
質問の中で、特に記憶に残っているのは「リクルート(選手勧誘)する時の基本的考えは?」と言ふ質問に
「大学を卒業出来る選手を選ぶ。」
当時はNBAへアーリーエントリーする選手は少なく、「途中でNBAへ行かず大学へ残ってくれ」と言ふことでは無く、学業もシッカリやって卒業すること、と言ふことです。
他の強豪校ではバスケットの成績が第一と言ふ大学やコーチがいましたからね。
そして彼の自慢は「NBAへ一番多くの選手を送り込んでいる。」ことでは無く 「卒業後に大学院へ行く選手が多い。」でした。
現在はそれほど使われてないようですが、有名な攻撃法(?)に「フォーコーナー」と言ふのが有ります。
昔学生にはショットクロックが無く、攻撃時間を長くしたり、ストーリングのため、スティールされないように、又は簡単にファールゲームされないようにするため、ハーフコートの4つ角の選手を配置して、ドリブルとパスの上手いガードが逃げ回れるようにしたフォーメイションですが、彼が作り出しました。
あまりにも有名で、キャンパスのあるチャペルヒルの街に「FOUR CORNERS」と言ふレストランがあります(笑)
下はメニューの表紙。記念に貰って来ました。
逸話は多すぎて、取り合へずここまで。
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