全米で注目を浴びてる大学選手権の決勝が始まるところです。
最近このBlogへ来られた方はアメリカのバスケットについて詳しくない方も多いと思うので、簡単に説明します。
・日本で言ふ「体育協会」のアメリカ学生版をNCAA(National Collegiate Athletic Association)と言ひます。その他にもクリスチャン系大学の体育協会や、小さな大学用の体育協会もあります。バスケットだけじゃなく、殆どの競技を管轄してます。
日本のインカレに当たるのがNCAAトーナメントです。
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NCAAはディビジョン1から3まで3段階ありますが、決して強さで分けているわけではなく、大学の規模で分けられます。そしてディビジョンによってスカラシップ(奨学生)の数が決められています。
D-1(ディビジョン1)は部員全員がスカラシップ、D-2は半分だったかな? D-3はゼロです。
日本で言ふリーグはカンフェレンスと言はれ、殆どの場合、大学単位でカンフェレンスに所属します。
ゲームはホーム&アウェーで行はれ、ニュートラルなコートで行うのはシーズン後となり、カンフェレンス・ゲーム(リーグ戦)と対外ゲームとに分けられます。
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・アメリカでは大学スポーツが盛んですが、中でもアメリカン・フットボールとバスケットボールは特に人気が有ります。
各大学とも大きなアリーナを持っていて、そこでゲームをして収益を上げ、バスケット部のみならず運動部全体の活動資金となります。
ちなみにUNC(ノースカロライナ大)とUK(ケンタッキー大)は23,000人収容できるアリーナを持っています。
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・リーグ戦は3月初旬に終わり、順位を元にトーナメントが直ぐに始まります。
リーグ戦後のトーナメント、これがアメリカン・スポーツの特徴ですね。リーグ戦は安定した力の評価となりますが、トーナメントは一発勝負。そしてシーズン終盤で力をつけてきたチームのためでもあります。
カンフェレンス9位からトーナメントに優勝した今シーズンのコネチカット大(ユーコン)が正にそれです、
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一説にはチャンピオンが2チーム出来るメリットや、ビジネス的にはゲーム数が多くなり各チームの増収となり、カンフェレンス自体の収入も増える、と言ふメリットもありますが、一番喜ぶのはファンです、何しろ強豪同士の接戦が多いですから。
このトーナメントの順位がその後のNCAAトーナメント出場へ大きく影響します。出場校はNCAAの委員会で決められるため、???なことが多く有ります(笑)
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・このNCAAトーナメントこそが「マーチマドネス」と呼ばれ、全米を熱狂させます。日本高校野球の甲子園をイメージしてもらえば良い
でしょう。
3月中旬から始まり、4月第1週の土曜、と翌々日月曜日で「ファイナル・フォー」と呼ばれる準決勝、決勝で幕を閉じます。最近では他競技でも使われていますが、ファイナル・フォーは大学バスケットの専売特許(←古い(笑))でした。
実はこの他にも変わった呼び名をします、日本で言ふベスト16を「スイート・シックスティーン(16)」、ベスト8を「エリート・エイト(8)」とか。
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・ちなみにNCAAトーナメントはUPSET(番狂わせ)が多いので有名です。
今年も#1シード校が全滅しました(涙)
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◆カンフェレンス
地方ごとにカンフェレンスを作りますが、勝手に作れます(笑)
そのため、日本の関東大学リーグとかとは、まるで違い、地域が重複することも多いですね。
・私が見始めた40数年前はパック8(現在パック10、UCLA等)が強く、その後SEC(South Eastern Conf.ケンタッキー大等)やACC(Atlantic Coast Conf.UNCやデューク大等)が強くなり、現在はBig10、Big East,Big12等が台頭して来てます。
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◆パワーハウス(伝統強豪校)
60年大はUCLA(University of California at Los Angels)が名将ジョン・ウードゥンの元連覇を重ねました。
その後はケンタッキー大、UNC(ノースカロライナ大)、デューク大、そして最近はカンザス大、ユーコンが出てきました。
その他、ジョージア・テック、ジョージタウン大、ピッツバーグ大、シラキューズ大、ルイビル大、アリゾナ大、ノートルデイム大、UNLV、ゴンザガ大、ミシガン大、カンザス・ステート大等々。
そろそろNCAAトーナメント・ファイナルが始まります。
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