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クリッパーズへ移ったドク・リヴァースの後釜として、ボストン・セルティックスの社長であるダニー・エインジはバトラー大のヘッドコーチだったブラッド・スティーブンスを任命しました。

 

スティーブンスはバトラー大を2010年と11年の2年連続NCAAトーナメントの決勝へ進出させ、6年間の勝率が77%で、若く才能のあるコーチです。

バトラー大はミッドメジャーと言はれる中規模の大学で、バスケットに関してはヴァージニアコモン大同様、未発掘の若い才能あるコーチを雇います。彼らはここで実績を作り、メジャー大へステップアップするのです。

だから一生懸命に勉強して良いチームを作り上げます。

フットボールと比べると経費が掛からないので大学としては喜んでいるようです。

 

さてそんな優秀なコーチでもNBAのコーチになるのはかなり難しい問題です。

と言ふのは,今まで何人もの優秀な大学コーチがNBAに転身しましたが、成功したコーチは殆ど居ない状態なのです。

一番良い例がセルティックスで起こっています。

ケンタッキー大で成功を収めた有名なリック・ピティーノです。2年連続でNCAAトーナメント決勝に進出したばかりか96年にはチャンピオンシップを獲得し、それを土産にセルティックスのコーチに就任しました、確かこの時は社長職を与えられたはずで、サラリーも法外な金額だったと思います。

結局102勝146敗でプレーオフには一度も出場させてません。

また大学界に戻りますが、ルイヴィル大では310勝111敗で今年の4月に優勝しました。 おおむねNBAで失敗して大学に戻ると良い成績を収めるコーチが多いようです(笑)

例外としてはラリー・ブラウンが居ますね、88年にカンザス大を優勝させ翌年NBAサンアントニオ・スパーズへ。その後クリッパーズ、ペイサーズ、シクサーズを経てピストンズへ移り、04年に優勝しました。

ただラリーさんはカンザス大以前にもナゲッツやネッツのコーチも経験していて、純粋に「大学からNBA入り」といふことではありません。ちなみに現在はサザン・メソジスト大のコーチをしてます。

ある統計によるとこの22年間で7人ほどいて、トータルすると559勝900敗で勝率はたったの38%と言ふことで、寂しい限りです。

 

何故「大学→NBA」のコーチは成功しないのか?

良く言はれるのは「立場が違う」ことです。

大学のコーチは「師匠」であって、選手からは上の立場に当たります。

ところがNBAでは「職業としてのコーチ」であって、選手と同じ、又は下になることもあります。

PJカーリッシモは選手から首を絞められた、と言ふ話はNBAファンには有名ですよね。

またスーパースターの意向で(コーチと意見が違った、又は俺を中心に考えていない、とかで)首を切られたNBAコーチは何人もいますよね(笑)

その上バスケットのレベルが違います。大学の、ほんの一部の選手だけしかNBAへは進めないわけです。

生意気でスター気取りの集団を導くわけですから、技術論だけじゃなく管理能力等も要求されるわけです。そして毎年のようにメンバーが替わることもあり、持ち駒を活かす能力や対応能力も大事になってきます。

 

今回のコーチ交代劇、ヘッド・コーチにピアース+ガーネットが居なくなるどころかロンドも放出か?と言はれていますが、こうなるとまるで新チーム

失うものは無い!!

それだったら36歳とNBAで最も若い新コーチでも良いのかな?

失敗も許されるかな?!?

なんて考えてもしまいます。

もっとも、大学から直接来ようが、NBA選手上がりだろうが、アシスタント上がりだろうが、今シーズンは1/3のチームでコーチの交代が有りましたからね(笑)

 

ちなみに6年契約で総額22億円だそうです。

何年持つでしょうか(笑)

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