ゴール下に居るノーマークの選手にディフェンスとディフェンスの間を通すピンポイント・パスを通す。
速攻でノールックパスを通す。
スティールからタッチダウン・パスで速攻を決めさせる。
これはポイントガードの醍醐味ですよね!
そのパスを「ナイス・アシスト」とか「アシスト・パス」と言ってました。
アシストと言ふと思い浮かべる選手は?
ストックトン、マジック、ナッシュ、マーク・ジャクソン、キッド、、、良いPGの顔がいっぱい浮かんできます。
ストックトン マジック キッド
日本にスタッツ(Stats、統計)と言ふものが導入されてからどの位経つでしょうか? 自慢じゃないですが、日本で初めてスタッツを導入したのは日本実業団連盟(日本実連)で、それは私が紹介したことで始まったのです。
この経緯はいずれ話すとして、今回は「アシスト」についてお話ししましょう。
スタッツが導入される前、ボックススコア(ゲーム記録)に記録されたのは「得点、野投数、自由投成功数(時には試投数も入れる)、反則数」の4種目だけでした。
導入以降はシュートした本数、リバウンド数、アシスト、スティール、ターンノーバー等々を記録しなくてはなりません、これでスタッツ・クルー(記録員)が5人ほど必要になりました。この辺りの経緯も後日。
当時アシストと言ふイメージは、文頭に書いたようにシュートが入ろうが入るまいが「上手いパス、職人的なパス」のことでした。
ところがそうじゃなく「成功したシュートの前のパスは全てアシスト」として記録されることになったのです。
キーワードは「シュートが入ったこと、シュート前のパス」と言ふことです。
初年度、地方での日本リーグでアシスト数がやたら多いゲームが有りました。地方ゲームの時、ゲームが終わると、日本リーグを主催していた日本実連宛にボックススコアと記入用紙がFaxされて来ますが、それ見たら通常数の倍近い数字でしたので電話したところ、「シュート前の全てのパスをアシストとして付けてしまった」そうで、後日両チームのマネージャーさんから聞いて付け直した、と言ふことが有りました。
アシストを記録する中で「直前のパスとは言へ、そのパスを貰ったお蔭でシュートが入った」とは思えないパスも多く有りますよね。普通に外で廻しているだけで、シューターの技術が高いから決まったものでもアシストは付きます。
逆にナイスパスを貰ってもドリブルしたらアシストに付かないことも有ります。
当初はドリブルのことで実連の報道部でもかなり揉めまして、目の前ががら空きなのにドリブルしたらNGなのは可笑しいとか、シューターの癖で、必ずチョンとワンドリする選手(特にシューターが多かった)がいましたが、それは如何なの? ワンマン速攻もドリブルしたらいけないの?
結局は「ドリブルすることでディフェンスを抜き、そのためにシュート可能になった場合以外はドリブルしてもOK」と言ふことになりましたが、あとで調べたらNBAの規則とほぼ同じでした。
そうなるとアシスト数が多くなります。でもこれの方が良いのです。
上手いパスだけにアシストを記録するとなると、記録員の感覚、感情、BKIQ(バスケット知識度)に左右されるため、基準が違ってきます。その上数が少ないと誤差の許容範囲が大きくなります。
例えば1シーズンのアシスト記録として「1位15本、2位14本」より「1位55本、2位54本」の方が信憑性は高くなりますよね!
それではアシストは1ゲームでどのくらい記録されるのでしょうか?
昨シーズンのチーム平均を調べてみましょう
NBA -20.9本 JBL-13.0本 bjは判りませんが、私が広報を務める横浜ビー・コルセアーズは13.4本です。
チーム最高別では、、NBA-23.9(ナゲッツ) JBL-14.1本(リンク栃木)が一位です。
個人総数最高(アヴェレージ)
シーズンではNBA-11.7 レイジョン・ロンド(セルティックス)、JBL判りません。jb(今シーズン)9.5本ドゥレイロン・バーンズ(ビーコル)←まだ2ゲームだけですが(笑)
昨シーズンのビーコルでは山田 謙治の総数156本(平均3.0本)が最高ですが、少ないですよね!一寸不満。でもビーコルには蒲谷も#2バーンズも居るので、1人あたりにすると少なくなってしまうのは致し方ないことです。
それでは個人で1ゲームでアシスト最高は何本でしょうか?
NBAでは30本と言ふのが有ります,正に最高記録ですね。それはマジックに居たスコット・スカイルズ(90年12月30日vsナゲッツ戦)です。殆どの人は知らないでしょうが(笑)、白人のちびっ子で頭が薄くおっさんみたいな感じで、数年前にどこかのコーチになってた筈です。
その次はケヴィン・ポーターって言っても知らないでショ(笑)3位にやっと28本でボブ・クーズィーとかジョン・ストックトンが入ってきます。
JBLもjbもリーグとしての記録は判りませんが、ビーコルは先週打ち立てられた#2バーンズの11本が最高です。
昨シーズンでは#2バーンズ(12年3月18日vs富山戦)と#3蒲谷(11年10月17日vs埼玉戦)が8本で最高記録でした。
ちなみに、bjやJBL、WJBLでは各クォーター毎にボックススコアが出てきますが、我々メディアが見るのはチームのリバウンドやアシスト数です。
この数字の多い方が勝つケースが多いですね。アシストで言へば、必ずしも勝利とは結びつかないまでも、チームプレーをしているか居ないかの判断が付きます。一般的にはチームプレーをしているチームの方が強いですからね。
JBLで言へば東芝です。昨シーズンは8勝34敗で断トツのビリでしたが、アシストも11.7本で断トツのビリでした。
ところが打って変わって4戦全勝の今シーズンは15.5で断トツの1位です!!!!
面白いのはNBAです。スターシステムと言ふか、得点できる選手は1on1でシュートすることが許されてるし、ナンと言っても強いチームはATBで得点するのでアシストが少ないのかもしれません。
ちなみに昨シーズンチャンピオンのヒートは30チーム中21位で、ファイナルを戦ったサンダーはビリッケツでした(笑)
自慢になりますが(笑)、読んでいてお分かりのように、ビーコルは記録類に関してシッカリ整理しています、完全では無いですがJBLを含めても多分ビーコルは日本最高レベルだと思います。
多くのチームはスカウティング用にスタッツは付けてはいても、最高記録とかは付けてないでしょうね。
どのチームも、いやどの連盟や協会も、広報とか記録関係には重きを置いてませんから。
bjの他のチームの皆さんも今からでも遅くないですよ、是非ともつけて下さい。
エクスパンション・チームは尚更です。
掲載してある写真は私が撮影したものです、勝手に使用しないで下さい。
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