今週末には全国障害者スポーツ大会は23、24日千葉でで既報のとおり全国障害者スポーツ大会が開かれます。
その中でも車椅子は井上丈彦さんの漫画「リアル」で取り上げられていて知名度は高いのですが、もう一つの種目「知的障害」の方は余り、と言ふか殆ど知られていません。
4年前の2006年に横浜で世界大会が開かれたことを知っている人は殆ど居ないのじゃないでしょうか、当時このBlogを読んでいた方は除いて。残念ながらそのBlogはもう無くなってました。
知的障害者(ID)とは「日常生活や学校生活の上で頭脳を使う知的行動に支障がある人のことを指し、その人たちがバスケットをします。
実は今回参加しない地方があります。出来ない、と言ふのが正しいのでしょうか?それは九州です。
何故か?
自治体が参加資金を出せないからです。長く続く不況で各自治体も緊縮財政を迫られ、福祉関係までそれが及んだ、と言ふことでしょう。
それなら自費で参加しろ、と言はれるかもしれませんが、IDの人が出来る仕事は限られ、中には生活保護を受けている人も居ます。
健常者の中には「障害者の遊びに税金をはらうのか?!」ときつい事を言ふ人も居ます。しかし健常者のスポーツとは意味合いが違う、と日本IDナショナル・チームのヘッドコーチで知的障害者バスケットボール連盟理事長でもある小川さんは「彼らにとっては単なるスポーツじゃないんです」と言います。
彼は日体大から日本鋼管(後にNKK、現在JEF)とバスケットボールのエリートコースを歩んできたスターで、NKK退社後このIDのナショナル・チームのヘッドコーチになりました。06年の世界大会も神奈川県協会の阿部克三さんが日本FIDの会長、小川さんが事務局及びナショナルチーム・ヘッドコーチとして参加したので、二人とも旧知の仲だったので、連絡を受け取材に行きました。
IDにとってスポーツをすることは生きることでもあるんです。集中力を高めたり他人との繋がり、規則正しい生活に繋がるからです。このあたりはいずれ詳しく取り上げたいと思います。
IDのルールは健常者の日本バスケットボール協会と同じで、そして見た目も健常者と何も変わりません、逆にそれが理解され辛いところでもあります。
06年の世界大会に向けの練習をTV局が撮影に来たとき、ディレクターが「もっと障害の重い人を出してください。」と言ってきたそうです。
「障害の重い人はスポーツなんて出来ませんよ!」と小川さんは反発したそうですが、これこそがIDの抱える問題点でもあるわけです。
TV局にしてみれば、車椅子のように直ぐ障害者と判る画像が欲しかったのでしょうが、IDでは普通の人がバスケットをやっている、としか映らないため、面白味が無いのでしょう。
健常者の驕りです。
それはともかく、一度は見ましょう「IDとツインを!!」
観客が多いことが彼らの励みになる筈です!!
23日(土)と24日(日)に千葉で行います。
知的障害は船橋市市総合体育館
車椅子は船橋市運動公園体育館
ツインは千葉県障害者スポーツ・レクリエーションセンター体育室 (少し判りづらいので地図を http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=35.63763833&lon=140.11969639&sc=2&mode=map&pointer=on&home=on)
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